3D京都

いにしえの京都を3Dで再現します。短歌、史話、公家さんも書きます。

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京都御所の紫宸殿を作ってみました。

先日、「平成版 内裏・公家町御絵図」を残された指図、過去の公家町絵図と現在の京都御苑を比較検討して、史実に基づいたかつての公家町を再現してみようと、今、始動してます。新たな公家屋敷の指図も東京・京都へ行って探しまくった結果、幾つか、新規の指図を収集しました。

ちなみに慶応4年即ち明治元年に刊行された江戸時代最後の公家町を描いた「文久改正 内裏御絵図」ですが、十六丁版と十六丙版があって、多分、丁版が最終刷りだと思います。その丁版が京都市歴史資料館にあるので先日行って参りました。同資料館では定期的に「叢書 京都の史料」という刊行物を出版していて、その第14号が江戸時代の禁裏・公家町をほとんど網羅した「内裏図集成」。そのなかに丁版もあります。

さっそくコピーさせて頂こうと思ったらガ~ン、なんと複写機、カラーコピーが出来ない。白黒のみとのこと。せっかく足を運んだのに、幕末の絵図は多色刷りで、まさにカラーコピーに打って付けなのに何という・・・この徒労感。資料館の方にお願いして外部のコンビニにでも行ってコピーしようかと思いましたがもう閉館も直ぐで諦めました。まぁ、白黒で我慢しました。京都市長さんにお願いがあります。京都市歴史資料館にカラーコピー機買ってあげてください。

ところで、丙と丁、どこが違う?
見比べいますけど、新たな平成版を再現するにあたっては基本、最後の絵図をベースにしたいと思っています。

で、始動のトップに、なんと言っても公家町の中心である内裏、さらに現在の京都御所の正殿・紫宸殿を3Dで作成しなければ始まらないだろう、ということでまず同紫宸殿から作り、
今、やっとこさ出来上がりました。

何といっても要の建物ですから、それなりに丁寧に作りました。
でも、私一人の力量ではオーバーワークですので、屋根と柱・梁を支える組み物系とか目に見えない部分はかなり簡略化、カットもしました。

それでも、結構、細かいですよ。
これもなにも、私の夢でありライフワークでもある公家町を再現しよう!との熱き?思いからです。

今まで、公家町を3D・2Dも含めた、今回のような試みは多分、公家オタク系の私ぐらいしかいないのではないかと思っています。
これは、まったく個人的な夢想ですが、将来、京都の悠久なる歴史を語るとき、再現資料の一つとして、出版やTVとかいろんな媒介を通して利用されるかも・・・そうしたら、私にとっても「自分の人生に意義があった」と、そう心密かな願望もあります。

具体的には、どんな形で、構成で、どのようなものになるのか?
自分も試行錯誤しながら作り上げていきたいと思います。
同じように興味をもってる方、楽しみに待っていてくださいよ 笑。

では、まずは、紫宸殿って御所の何処?
と言われる方もみえると思いますので(たまに生徒さんたちが課題授業で拙ブウログを利用するときもあるのですよ)、まずはその図から。クリックすると拡大します。

京都御所配置図進捗図2018-3
京都御所配置図(出典:日本名建築写真選集・新潮社、より引用)

赤く囲った所が京都御所の中心・紫宸殿で今回作った御殿。

紫宸殿の平面図
紫宸殿の平面図 出典:上記同様 日本名建築写真選集・新潮社、より引用。

橙色の囲み線の範囲内は3Dで作るエリアの予定。後は今に残っている指図を基に間取りを配置。その間取りも見て楽しく、且つ、解りやすいようなものにしたいと思っています。将来的には一つづつ3D化してゆきたいと思っています。

次にというか、
一つ日本建築の特徴である妻側(屋根の側面)の比較図をアップします。

紫宸殿と常御殿の妻側の比較
左の方が紫宸殿、右は近世の、たとえば二条城二の丸御殿の屋根に代表されるような豪華な飾り金具で装飾した意匠。
御所のなかでも天皇の住まい、常御殿は書院造りの豪華な妻飾り意匠をしていて、即ち右側にあたります。
御所といえば、中心は紫宸殿のはず。なのになんで地味?金細工で飾っていないの?
と思うばかりなのですが、

紫宸殿を作っていく過程で改めて思ったのは、その簡素さに、ある意味、それに徹底的に拘ったこと。
柱や梁、長押など木材系の建材はすべて白木で何の塗色もしていません。飾り金具も金細工ではなく、もう徹底的というほど
赤漆、蔀は黒漆で塗っています。
漆の特徴として防腐効果がりますが、もう一つ、意外と思われる効果があります。
それは「呼吸すること」。木は漆を通して自然界の風や気を吸収します。そして木は生きることが出来ます。
御所、とくに紫宸殿はその漆で溢れています。

最近、人気のある有機的栽培、まさにオーガニックスを千年前から伝えてきた御所なのです。

いや、千年どころではない。
日本の漆技法は世界最古と言われ、その漆の作成も複雑な練度が必要です。

漆と白木、
まさに「素」に拘っている紫宸殿は神殿そのものであり、
私たちが思っている以上に太古の時代から伝承されてきたもの。
また、それは建物だけでなく、そこに住む者、継承する者の存在、太古の時代、「素メラミコト」と言われた現在の天皇家に繋がる深い経綸が伝わってくるのです。

さて、それでは、続けざまCGをアップします。

京都御所紫宸殿の正面
紫宸殿南面。正面です。
規模は正面九間、側面三間の母屋の四方に廂を付けた形式で、
メートル換算にすると東西33m、南北23m、高さは20mを越える大規模な建築になっています。まさに正殿です。


紫宸殿南東から見上げる
南東から見上げた紫宸殿です。大きさが実感ですますでしょうか? 3Dでも・・・


西南からの眺め
逆に西南からの見上げた眺め。こちらの方が明るいかな。


紫宸殿の三段垂木
判りにくいかもしれませんが垂木が三段になってます。
これは天皇の御所、とくに紫宸殿だけに許された三段工法です。どんな大きな社寺でも二段止まりです。


紫宸殿の屋根形状
紫宸殿の屋根形状も複雑です。
上下に流れる反りの途中で段差があります。また屋根の四隅は一段下がった縋破風的な隅み派風もあります。
この全体的な形は日本でただ一つですよね。まさに厳かな雰囲気を醸し出しています。


西妻側から
忘れていた・・・、 西側妻からの眺めです。妻側の派風が意外と地味なのに驚きますね。
金細工の飾りなど一つも付けていません。壁も漆喰さえでなく板壁です。こればかりは、安政度の再建時に予算が足りなかったかもです。現地で拝見しても見にくい位置ですからね。安政度の内裏は寛政度内裏をそのまま踏襲しています。古性復古に拘った内裏でしたから、時の寛政の改革の主導者、質素倹約に鬼とかした松平定信はかなり怒ったとか。徐々に朝廷の力が蓄えられてきたのですね。


平行投影で見るとこんな感じになる
平行投影にして見た紫宸殿。
いつもの遠近法で見るのと違いますよね。何と言うか、頑固なオヤジを想起させます 笑。



紫宸殿南の少し東から
紫宸殿を南、少し東から見てみる。少し平凡かも。



紫宸殿南面の東廂
紫宸殿南面の東廂を見てみる。



西廂から
次は西廂から。



西廂と南廂の間
西廂と南廂の間。赤漆の金具で縁取られた妻戸がいい感じです。



築地塀越しに紫宸殿
築地塀越しに紫宸殿を見てみました。



紫宸殿南面さらにアップ
紫宸殿南面のアップです。


紫宸殿南面のアップ
さらにアップです。アラが見えてきますかね・・・?



すのこ廊下と欄干
簀の子の縁側と欄干です。高欄もやはり赤漆がアクセントになっています。



まだ空っぽの紫宸殿内部
紫宸殿の中はまだ空っぽです。
天皇の座れる高御座もありません。賢聖障子もありません。これからおいおいと。



紫宸殿の北廂
紫宸殿の北廂です。

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