3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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後白河法皇の法住寺殿・南殿の間取り図を作成してみました。

京都千年というといつの時空に飛ぼうかと迷うときがありますが、今年は大河が「平清盛」を取り上げているということで、やはり注目の目は院政及び源平期にいってしまう面があります。今、流行のものに合わせて点数稼ごう・・・などとどこか世間に「阿る(おもねる)」気持ちが自分にあるのかぁ・・・とも思ったりしてますけど、そう思う自分こそが「何様のつもり?」とまぁ、あれこれ自問自答してますけど、そんなことより乗り出した船である法住寺の3Dの方をまず進めねば・・・

ということで前置きの愚痴が長くなりました。今回の記事では後白河法皇の中心御所であった法住寺殿の南殿の間取りが取り合えず完成したのでアップすることにします。前回の記事で法住寺殿の敷地は方10町四方もあると気軽に書きましたが、間取りを造りながら気がついたんですけど、メートルに換算すると、なんと1キロ四方もあるんですよね!現在の京都御苑ほどもあるじゃないですか!どないしよう・・・とも思いましたが、まぁ、今回は工事の進捗日記を書くつもりで法住寺殿編を書いてゆきますね。

で、おさらいも含めて改めて、まず、再度、法住寺殿の俯瞰図を載せますね。なんせ広いですから距離感覚を掴む必要あり、というものです。
法住寺殿伽藍図
このなかの南殿と書かれているところが今回の間取り図の対象です。今のところ、法住寺殿で間取りが推定も含めてわかっているのはこの南殿と法皇の女御である平滋子(建春門院)の発願で建立した最勝光院ぐらいで後は堂塔の数とかだいたいの位置であるとか、そういった大まかなことしかわかりません。また、今回、太田静六氏及び杉山信三氏の著作(寝殿造の研究、院家建築の研究)を通してわかったことなんですが、俯瞰図の下の方にある最勝光院というお寺なんですが、これがまた大層なお寺で歌人で有名な藤原定家の日記「明月記」のなかに、嘉禄二年(1226)に同寺が放火による火災で焼失したときのことを「堂塔が優れていることは天下一であったと・・・」と慨嘆してい文面があり、当時、同最勝光院がいわば平家の京都を代表する象徴的建築だったことがわかります。

平家というと、福原や厳島神社の方がクローズアップされて京都における堂塔の建設は寡聞に聞いたことがないですが、意外にも清盛でなくその娘・滋子によって建立されていたんですね。また、次回でもその杉山信三氏が推測した最勝光院の間取り図をアップする予定ですが、それを見ると、平等院鳳凰堂をより大きく複雑にした感じで、平等院の二階翼廊が実際には二階に上がれないのに対して最勝光院の方は二階に「広庇」があって人が二階で儀式を行なうスペースがあったなど、もし、今も残っていれば、平家の時代を代表する建築として評価されたこと思います。焼けたのが残念ですね。では南殿の間取り図をアップします。
法住寺殿南殿間取り図
それでは当時、高倉天皇が法住寺殿へ行幸されたときの法住寺殿の住まいの使われ方をご紹介します。中心となる寝殿及び母屋は儀式・饗応用、寝殿の北にあたる北庇と孫庇が天皇の御座所。寝殿西北子午廊を天皇関係の台所、寝殿東子午廊を皇太后宮(平滋子)の台所、そして北対屋は皇太后宮の女房局、皇太后の御所は寝殿東北卯酉廊と思われます。また東小寝殿は後白河法皇の御所、西対代は天皇の休憩及び摂政・大臣座が設けられ、摂政の休所は西釣殿となっています。

この間取り図からわかってくることは、まず一つは、普通、寝殿造りの定番として池に面して西側に釣殿、東側に泉殿が対比されるのに対し、この南殿の場合、東西とも釣殿になっていること。そしてさらに中島の隅に二階建ての釣殿があるのが大きな特徴です。当時の文献に残る寝殿造りではここだけと思われるものです。後の金閣・銀閣じゃないですけど楼閣建築のハシリだと思われます。それではより拡大した中心部をアップします。
法住寺殿南殿間取り中心部 
図中の西・西対代があるのに対し、東側にはその対象形ともいうべき東対がありません。その代わり、後白河法王の日常の常御殿と思われる東小寝殿が建てられ寝殿形式も平安中期と比べ変化しているのがわかります。太田氏が言われるには、法住寺南殿を新造するにあたっては藤原頼通の高陽院を参考にしたうえ、さらに二階釣殿にするなどの新工夫を加え、さらに全構にしても西に西対代、東に小寝殿を配し、南庭にしても西には中門廊、東には透廊と赴きを変えるなど、すべての面で斬新さがみられ、平安盛期における高陽院に指摘する院政期の代表的寝殿造りと、言われています。
最後にさらに中心部を拡大した図をアップします。
各御座所

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2017年5月8日更新

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