3D京都

いにしえの京都を3Dで再現します。短歌、史話、公家さんも書きます。

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『地表の楽園』 仙洞御所参観の旅

また先日、京都御所と仙洞御所へ行って参りました。
タイトル、「『地表の楽園』 仙洞御所参観の旅、と名付けましたが「地上の楽園」の誤りではありません。本当に仙洞御所を巡ったとき、感動して思わず「地表の楽園」!と心のなかで呟いたのです。

それほど美しかった!
今までいろいろ(海外含め)観た庭園のどれよりも素晴らしいと感じました。

ただ、私の撮影技術が追い付かなかった・・・
後ほど、写真をアップしますが期待しないでくださいね。
実際の庭は写真よりも遥かに美しく、それはもう、この目でしかと観るしかありません。

先日、京都へ行ったのは資料集め。
今回は内裏・公家町作りに欠かせない御所の庭の背景写真を撮るのが目的。
以前から御所の写真はありますが3DCGの背景写真に使うとボケてしまう・・・
ファイルサイズが足りないのです。
そこで昨年新しい一眼レフを購入。最大6000ピクセルまで写せるので背景に使っても楽勝。ということで参観した次第です。

横道ですが、
つい最近、京都へ朝8時に着く新幹線を発見!。なにを今更ですが、今まで車で泊りがけだったので、
狭い京都の街は危なく駐車場探しも大変。帰りは必ず渋滞・・・ということで、自由に走り回れる半面、不都合も
多かった訳です。
それが朝8時に到着、観光ポイントや施設等は9時開館、午後は4時半受付終了が多いですから、
余裕で遊覧。5時過ぎの新幹線に乗って、夜7時過ぎには帰宅できるという、この黄金の日帰りコース、めちゃ気に入りました。
何となく私を見る家族の眼も優しい、京都のいろんな手土産も愉しみに待ってる風情・・・も。
とにかく、私の京都旅のパターンは昼ご飯も食べず、床下に潜ったり、床に仰向けになって天井を撮ったりなど、
怪しい行動が多いので家族は絶対付いてきません。完全なる自己中旅です。

のんびりと抹茶をいただき日長、枯山水を眺める・・・。そんな夢はブログが終了したとき、実現するのかなぁ・・・と、一人感傷に耽るのでした。

さて本筋の仙洞御所に戻ります。
今は京都御所始め修学院、桂、そして仙洞御所と通年参観できるようになりました。
予約して行くというのが大の苦手の私にとってこの上なく喜ばしいです。

この日は朝9時半には仙洞御所の当日受付に到着、整理券を頂けるのは11時なので、並んで待ちました。
午後1時半の参観コースが一番早いのでそれにし、それまでのんびり京都御所の方を見学、今回は昼メシもしっかり食べよう
と思っていましたが、写真を撮るうち時間が過ぎてしまい結果的に仙洞へ間に合うため走っていくハメに。

京都御所が通年公開になった、ということで幾つか感じることがありました。
まず、以前の年二回だけの一般公開のときに感じた御所の清浄感が薄く感じられたこと。
建物が心なしか疲れやつれた感じ。殿上にガラスが張られ野外博物館の雰囲気に・・・。

でも、これも、多くの方が参観することは日本の伝統文化を理解する良い機会だし、
通年公開はやはり良いことだと思います。
後は御所の神聖さとどう調和を保っていくのか?
それが課題ですね。

さぁ、仙洞御所へ入門です。

最初に目に飛び込んでくるのが大宮御所のりっぱな御殿と車寄せ。

大宮御所
明治天皇の皇后、昭憲皇太后のため建てられたものです。

ここから本格的に庭園の中へ入っていきます。

ちなみに参観ルートを紹介。

仙洞御所参観順路
このように回遊式庭園を巡ります。所要時間は約60分。

流石に内裏(京都御所)の庭より広く池も広大です。

では、この仙洞の庭・泉水がここに営まれたのはいつ?

それは1627年(寛永4年)に後水尾上皇が譲位されたため院御所として造営されたもので、現在観る庭も、このとき原型・規模がほぼ定まりました。作庭はあの小堀遠州ですが、当初、二段の石垣から庭全体が見渡せたり、多くの岩が配されたいわゆる武家好みの豪壮な庭でしたが、後水尾上皇はこの作庭を気に入られず、王朝風の風雅な庭園に改造。それが今日に伝わっています。

創建時には山田茶屋、釣り殿、瀧殿、 鑑水亭、芝御茶屋、悠然台等の多くの茶屋・亭がありました。

そして庭に付き物の御殿。
それがまた広大で、私たちが観る泉水庭園を眺めるだけでも十分広く感じるのに、
実は仙洞御所全体から見れば庭の規模はごく一部に過ぎないのです。

参考までに寛永度の仙洞御所指図を載せます。

寛永度仙洞御所指図の庭エリア
中井家文書の研究(中央公論美術出版刊)から引用。

御所の敷地は現在より東西に広く面積自体はそう変わっていません。
右上にピンクで囲った部分が庭園部分。意外と小さく見えます。
それに反し、御殿群の広大なこと!
青く塗られた御殿が御水尾上皇の御所。薄い茶色に塗られのが幕府から輿入れした東福門院の御所。
後水尾院の御殿が3562坪の建坪、東福門院の御所が3884坪と、両方合わせれば7446坪もある広壮さです。

改めて、この指図をみると、仙洞御所はあくまで御殿が主で庭は両院をお慰めするため従属する庭、ということが良くわかります。

このころの仙洞御所が一番の盛時で、何といっても徳川秀忠の姫が入内した訳ですから
幕府も威信をかけて造営しました。そしてここに池坊等呼び立花会を催すなど寛永文化が花開いたのです。

さぁ、写真をアップしますよ。どんな感じかな?
(ちなみに急ぎ足で撮った写真ですので順路通りではありません。1ミリ苔に触れただけでも守衛の方に叱られました・・・)。


又新亭
入ってすぐある又新亭。近衛家からの献上です。もともとこの場所には、修学院離宮から移築した茶室止々斎(ししさい)がありましたが焼失しました。


仙洞御所庭園-1
まず北池沿いかな。池の岸が緩やかなカーブを描いています。


仙洞御所-笹の築山
緩やか築山は笹を細かく剪定した表面で覆われとても円やかな優しさを感じました。


後で出てきますが、黒い楕円の丸石で敷きつめられた州浜とそこに舞い落ちる桜の花びらとの対象美、
木々の間隔が比較的広い仙洞の庭は、そこに生える苔も明るく暗さがない。とても柔和な感じがする。
一方、芝生の類は見かけない。それも自然な庭を演出しているような気がする。
とにかく全体的に優美で優雅。角がない。王朝文化が匂うばかりに美しい。


一つ比較したい写真があります

京都御所と仙洞御所の庭

左が京都御所(内裏)の庭。右が仙洞。
どうです?違いがわかりますか?
まず目に入ってくるのは池の岸に敷き詰めた石の形状。内裏の方がゴツゴツしています。
そして内裏の方は松や欅、榎などの高木が多い。仙洞はあまりない。
で、内裏の高木が庭の前面に張り出しているのに対し仙洞の方は前面に桜や桃など優しい落葉広葉樹を配しその背後に松などを配置する、その植生の遠近が仙洞の特徴で、それが同仙洞の庭のやはり王朝的な雅、嫋やかさを出していると思います。

仙洞は岩も少なく土をあまり見かけません。庭は様々な草生に覆われています。私にとって、それは「地表の楽園」に思えたのです。

何か結論のような事を書きましたが、
写真を続けます。


仙洞御所庭園-4
北池の全体?


仙洞御所庭園-6
同じ北池かな?


土佐橋
北池の土佐橋。


仙洞御所庭園-8
舟着です。どうも南池に来たらしい。


仙洞御所庭園-11
一本傾いた松が面白い構図です。


葭島
葭島と州浜


仙洞御所庭園-州浜
丸い楕円の石で敷き詰められた南池の州浜。
石一個につき米一升の約束で集めさせたという伝承があり、「一升石(いっしょうせき)」の別名もあります。
ちょうど、桜の花びらが散り敷いています。
なぜ、小石を敷き詰めたのでしょう?
護岸のため? 草対策?、土を見せないため?
伊勢内宮の本殿垣内に敷かれた白石ようにたくさんの魂の願いが込められている?


仙洞御所庭園-州浜2



仙洞御所庭園-藤棚と州浜
八つ橋と藤棚


寒水石灯篭
八つ橋の手前の中島にある寒水石灯篭。そばには釣り殿がありました。


北池と南池の境の紅葉橋
北池と南池の境の紅葉橋


仙洞御所庭園-中島
北池と南池を結ぶ紅葉橋そばの紅葉山 苔が美しい。


苔と森
紅葉山の苔道をゆく。差す陽の縞模様が美しい。


仙洞御所庭園-酔花亭
仙洞御所・醒花亭への苑路。


醒花亭の違い棚
仙洞御所・醒花亭の斬新な違い棚





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