3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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法勝寺八角九重塔を作り直してみました。

ちょうど四年程前からブログを始め、
ブログトップのブログ名の背景をどんな感じにしようかと思い、
そのとき思いついたのが、法勝寺八角九重塔(京都市左京区岡崎)をランドマークにした京都の街並みでした。

で、最初に作った3Dがこの「法勝寺八角九重塔」。
今思えばよくこんな難しい八角の塔にチャレンジしたなぁ・・・と思いましたが、
とにかくブログタイトルの背景ですから、
何が何でも作らなければ、という勢いで作ったものです。

法勝寺3D

これがそうですけど、
今の時点で見ると、
何とまぁ下手くそなもんだなぁ・・・とつくづく思います。
当時は当時で「おぉっ、作ったゾ!」と満足したものですから、
素人とは恐れ知らずですね・・・笑


で、今回、改めて作り直してみることにしました。
法勝寺八角九重塔と京都盆地

京都盆地と街並みを背景に作った新たな八角九重塔の3DCGです。

一つのきっかけは、
従来のイメージが檜皮葺の優雅な塔身でしたが、
その後、2010年の本格的発掘調査により
実は屋根は瓦葺きの可能性が出てきた、
という報道及び京都市埋蔵分文化財研究所の調査結果に基づき瓦葺きでの
八角塔を作ってみようと、となった次第です。

法勝寺八角九重塔の新旧


上記復元案は左右ともに、
今は京都大学の准教授をされている冨島義幸氏が作成したものです。

左側が今は京都アスニー(中京区)に展示されている1994年に
平安京の京都盆地を俯瞰する大型模型が作成された際、
法勝寺八角九重塔として同氏が考案し立体・復元されたものです。

書籍でも、「よみがえる平安京」などでも紹介され、
その特異な外観にとても興味を持ちました。
法勝寺模型

これが模型です。
かなりインパクトがありますね。
院政期の王権(譲位した上皇・法皇の場合)の巨大さを物語っていますね。


一方の右側の復元案が
今回、冨島氏が考案された瓦葺きの八角九重塔です。

CGもあります。富島氏の案に基づき竹川浩平氏が作成されたものです。
法勝寺八角九重塔01

檜皮葺案に比べ、
どっしりした感じで重厚感がありますね。
天辺の九重の屋根など檜皮葺案が反りのある屋根なのに対して
瓦案は反りというより「むくり屋根」を想起します。
全体的に中国の天寧寺塔等の「せん塔(中身がレンガで作られている)」をイメージさせますね。

瓦葺きの根拠となったものですが、
上記・文化財研究所が塔の跡で初めて発掘調査を実施した結果、
巨石を大量に埋め込んだ基礎部分とともに多くの瓦類が出土し、
瓦葺きだったとみられるなど新たな発見があった、とのこと。

冨島氏によれば、
新たな復元では、瓦の重量を考慮して軒先の張り出しを従来の模型より短くしたほか、
基壇部分の直径が 32メートルと発掘前までの想定より数メートル長かったことを反映して安定性のある構造にした。
とのこと。
今後のさらなる発掘調査・新発見が期待されますね。


京都市埋蔵分文化財研究所の「リーフレット京都」及び冨島准教授によれば、

法勝寺の八角九重塔は白河天皇が1083(永保3)年に建立。東寺五重塔(54メートル)を上回る81メートルの
高さを誇ったとされる。落雷や地震の被害を受け、室町時代初期に焼失して以後、再建されなかった。
2010年の発掘調査で塔の地盤改良跡が約850平方メートルにも及ぶなど、大規模な工事が行われていたことが
明らかになっています。

当時の岡崎の地は、
今でもそうですが、風光明媚な地として知られ、9世紀末頃から貴族の別荘が建てられました。
平安後期には政治の中心地として拡大します。
そのキーパーソンこそ、藤原家による摂関政治をおさえ、院政を開始した白河上皇です。
上皇は、献上された藤原家の別荘・白河院の地に法勝寺を建立し、
その西側に造営された白河泉殿(北殿)という「院の御所」とともに、院政の拠点の一つとしました。
その後、天皇や皇后により「勝」の字が使われた寺院が5つ建てられ、
法勝寺と合わせて「六勝寺(りくしょうじ)」と呼ばれる巨大寺院群が出現します。

六勝寺

六勝寺(りくしょうじ)の復元模型。京都アスニーに展示。

承暦元(1077)年に完成した法勝寺には、本尊を安置する金堂があり、その南側の池の中島にそびえ建つ塔が、巨大な八角九重塔です。再建された塔の高さは81メートルと記録にあり、現在の20~27階建てのビルに相当します。さらには八角で九重という形式は他に例がなく、瓦葺の重厚な存在感を備えた、まさしく奇想の塔と言えます。

白河天皇はなんのために八角九重塔を建てたというと、

院政を開始した白河上皇は、現在の岡崎の地に強大な権力を集中させ、
新たな政治の拠点とする計画都市を作り上げました。
法勝寺は「国王の氏寺」とも呼ばれ、ここに八角九重塔という巨大なシンボルタワーを造ることで、
平安京に住む人々にその威勢を誇ったと考えられます。
また、東国から都に入った旅人の目にも真っ先に八角九重塔が飛び込み、
同塔は白河上皇の権力を象徴するモニュメントでもあったのです。

その八角九重塔ですが、
寛治5(1091)年と元暦2(1185)年に大地震にあいます。
八角九重塔は傾いたり、瓦がはがれ落ちたりしましたが、倒れませんでした。
そして承元2(1208)年には、落雷で塔自体が焼失。
この後、塔はすぐに再建されますが、
それも暦応5年(1342)の火事で焼失し、以降、二度と再建されることはありませんでした。
応仁の乱後、六勝寺の大半の寺院も廃絶しました。
現在、八角九重塔の跡は京都市動物園の中の地中に眠り、法勝寺町などの地名に
かつての痕跡を残しています。

一般的に、
平安時代の中期以降は遣唐使の廃止など
国風文化が中心となり貴族の優雅な文化が華咲きました。
一方、建築事情の方はあまり進展はなかったみたいで、
現在、平安時代の建築遺構が少ないのも、
平安時代の建築技術の停滞、というか線が細すぎになってしまい
強度が弱くなったのも一因といいます。

でも、この八角九重塔も含め、
日本の木造塔はほとんど地震で倒壊することはありませんでした。

そして今回の3D制作の挑戦です。
正直、仏塔の作成は自身の未熟さのゆえか、
あまり得意ではありません。
とにかくプロポーションのバランスが難しいですね。
また、拝見した復元想像図はとても小さく細部がまったくわからないので、
適当というか、自分なりの想像も付け加えました。

それと屋根瓦ですが、
平安神宮と同じように緑釉瓦にしました。
実際は見つかった瓦の遺物からも、
どうも普通の本瓦だったと思われますが、
あえて緑釉瓦。

檜皮葺きについても、
歴史文献によれば再建されたりする過程で同檜皮葺の塔だったときもあったようです。

では、まず京都盆地と市街を背景にした一枚、
塔の周辺には観覧車や平安神宮も視えます。

法勝寺八角九重塔と京都盆地2
もうちょっとズームアップ、


さらに、
法勝寺八角九重塔と京都ズーム
塔身上部のズーム。



法勝寺八角九重塔と盆地CG
そして、京都盆地の3DCG地形を背景にした一枚です。


次に別角度から、
法勝寺八角九重塔等身
下から見上げた各屋根軒の垂木群です。

自分でいうのもなんですが結構壮観ですね 笑。
普段、3D制作するとき、
垂木の部分はデータも重くなるので、
線を引いただけの色違いだけでお茶を濁していますが
さすがに八角九重塔ともなると、その垂木自体が一つの見せどころですから。
作ってみました。
垂木の先端には飾り金具を付けました。

法勝寺八角九重塔下部
塔の下部分の拡大です。
一階周辺の組み物、柱、梁等には装飾を施そうかと思いましたがやめました。


御所の塀?を背景にした塔。これはもう遊び心です。
法勝寺八角九重塔と御所塀


次の一枚も遊び心です。
朝堂院と法勝寺八角九重塔
大内裏の朝堂院とのコラボです。

くどいか?
塔身の拡大です。
法勝寺八角九重塔ズーム2



雲と塔
う~~ん、あんまり絵にはならないか?
法勝寺八角九重塔と雲

升もない、といえばそれまでですけど、
頂部の相輪の拡大です。
昔の古記録には、この相輪部分の修理・取り換えが結構でてきます。
雷の誘因にもなりましたしね。
相輪部アップ

以上、法勝寺八角九重塔編でした。





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