3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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近世の公家屋敷を代表する九条道房邸が完成。 その弐各部編-②

九条邸のその弐各部編-②ということで、今回は屋敷内の建物を見てまわります。

ところで、全然関係ない話なのですが、
当ブログは「FC2ブログ」の無料登録会員で登録しブログを書いていますが、
もう四年目(途中、休眠状態もあったから実質3年かな)にもなるのにブログの使用容量が
無料会員の制限容量のまだ2.8%ほどにしか使ってないのです。
写真など当ブログの場合、かなり、大判の写真ファイルをアップしているのに、
このコストパフォーマンスの良さ。
FC2は動画を扱っているからかな?
ちょっと不謹慎な動画もありますが・・・・笑

もう一生分使えるかも。

もし、ブログを始めようという方がいたら
FC2はお勧めですよ 笑。

さて屋敷内に入って中門廊を潜ると、
そこには寝殿、対面所、公卿・殿上間の檜皮葺の大きな建物が目にはいってきます。

寝殿正面


その寝殿のアップ

寝殿正面アップ

この表御殿というか屋敷全体で、
寝殿造りに必須の「蔀」戸は中心である寝殿にしかありません。
今回の九条邸の場合、通常なら南向きが寝殿の立ち位置ですが、
ここは北向き玄関の構えをしています。

蔀はその北玄関側と東西に使われ南側は舞良戸(引き戸)になってます。

清少納言の「枕草子」でしたっけ、
中宮様にお仕えする女官(女房)たちにとって重い蔀を毎日開け閉めするのは、
かなり重労働であり、愚痴の一つも言いたくなるみたいな。

確かに重いですよね。
たとえ寝殿造りを優雅にしつらえる建具でもあっても
人は楽で便利なものに飛びついていきますからね。
ですから室町時代には便利な引き戸に変わっていきました。

ちなみに、大きな寺の方丈などの襖の取っ手に大きな「のし」のような
紐帯がぶら下がっていますが、
これも襖が大きすぎて、取っ手だけでは引きにくいとき、この紐帯を使うとか、
飾りだけではなかったんですね。

前も書きましたけど寝殿は100%儀式用で、居住には使いませんでした。
これも平安時代の寝殿との大きな違いです。

寝殿の右に位置するのが対面所。
当主の居間と応接・対面を兼ねた建物です。
ここで当主・道房は甥の将軍・徳川家光と接見しました。

寝殿との大きな違いは、
まず蔀戸がないこと、
かわって舞良戸と明かり障子を使った建具になっています。
また縁廊下を囲む高欄もありません。
すのこ状の縁があるだけです。

寝殿に比べるとちょっと無骨ですが、
実用性から生まれたのが「書院造り」ですから、
まぁ、こうなりますね。

対面所の建具は各桟を漆塗りにしたり飾り金具を付けるなど、
それなりに格式ある書院造りにしました。

対面所正面2



あの寝殿前の柚子と梅の樹わかりましたかね?
あんまり美しくないんで・・・
かといって元図に書き込んであるのだから・・・

寝殿の向かって左隣が公卿・殿上間。
身分の高い公家などの待合所でしたが、
ここの建具は漆は使わず白木のままの質素なものにしました。
寝殿・対面所とのバランスがありますからね。

寝殿とは唐派風の透かし廊下で繋がっています。
元図に記号?がありましたから。
この唐派風も平安の寝殿造りにはなかったものであり、
近世の影響が出てますね。
透かし廊の奥にはもう一つの大きな廊下がり、
ここは廊下と部屋を兼ね備えた平安の寝殿風です。

唐派風の透かし廊下


と並列する複廊。

透か廊下と複廊


ちょっと屋根の甍の連なりも載せますね。

甍


あの、このお屋敷ですけど、
真四角・長方形の単純な間取りは意外と少なく、
本来なら風水上や構造上の耐性からも、
普通、住宅はあまり「欠け」や「張り」のある凹凸風は
好ましくないといわれますが、
九条邸の場合、もうその欠け、張りだらけです。
複雑に渡り廊下で繋がっている面や
生活動態から多くの庇が伸びていている点など、
何か、そんなこと気にせず自由に建てた感じ。
さすが摂家住宅・・・・?

そうそう今回の渡り廊下は基本、京都御所の廊下を参考にしました。
窓に引き戸と障子の合わせ意匠がとても清廉で好きだからです。

次、どこからいきましょう?
順不同ですが、南側から見た表向きの上下の台所。

上・下台所


この台所は、実は京都・曼殊院の庫裏を参考にしました。
曼殊院は代々皇族が門主を務めるなど宮門跡とし格式ある寺です。

寛永期、ここの法主だった良尚法親王は桂離宮を造営したことで名高い、
あの八条宮智仁親王の第二皇子でした。
そんな関係もあり曼殊院は桂離宮に似た風雅さがあります。

ということで、
寺というよりも摂家住宅に十分見合うような大きさの庫裏なので
ここを参考にしました。

後、上と下台所の違いですが、
そのまんまの字で、
上が付くのは貴人・家族や客用の食事を作る台所。
下は屋敷の家臣やお女中の料理兼食堂でした。

寝殿と台所、そして渡り廊下、中庭です。

寝殿南側と台所・中庭

台所の向かって左隣には御局様の二階屋。
元図には「局」としか書かれてなくて、でも二階建てでお女中衆が寝起きする長局とは明らかに違う。
なんとなく女中頭、表向き取締役の女性の部屋的な雰囲気があり、
また杮葺きの二階屋も作りたかったのでこんな感じにしました。
外観は、横浜の三溪園の臨春閣を参考にしました。

臨春閣は1649年(慶安2年)の建築。旧紀州徳川家藩別邸であったものであり、
建てられた時期もほぼ同時代、かつ、
公家好みの瀟洒さ、綺麗さび漂う風雅な趣ですからね。

またその隣には蔵があります。

二階局と蔵

次、どこ載せようかな・・・

北側から正室・鶴姫の正殿・対面所、当主夫婦のプレイベート御殿、蔵座敷など、
ちょっとアップした感じで載せますね。

奥向きアップ

正室の御殿は、
ちょうど桂離宮の新御殿と似た間取りサイズなので参考にしました。
というか、そのまんま真似ました。


当主夫婦のプレイベート御殿は例によって三溪園の臨春閣。

蔵座敷は、
自分がそう言っているだけで、
果たしてこのような座敷を伴った二階蔵があったかどうか定かではありませんが、
洛中洛外図池田本には、次のような、

蔵座敷

二階に壁のない展望台風の蔵があり、
また屋根が「むくり」風なので、
今回、こんな感じにしてみました。

当時、塀に接する蔵は物見もかねていて、
屋敷の奥方や姫が祭りを見ようとかで、そっと外を覗きたいとき、
または本当に見張り塔でもありました。

下の、洛中洛外図には
蔵座敷&物見・台所門2


このように物見と遊興・望楼を兼ねた建物が散見されます。
また一部二階を備えた、これも臨春閣の建物もみられ、
当時は幾つもの「臨春閣」があったのでしょうね。

台所門と書き添えた門もありますが、
自分のイメージのなかではこの門が「台所門」風に見えます。

ちなみにこの洛中洛外図に載っている物見・蔵座敷風建物は
内裏に近く、公家の屋敷だった可能性もあります。
近世の洛中洛外図屏風には、
社寺の名称の添え書きはありますが、
意外と公家や武家・大名の屋敷名が載っていません。

そのなかで一つわかったのが二条家の屋敷。
門廻りの一部しか載っていませんが、
実際の屏風には奥の方にやはり二階屋の遊興や望楼・物見を兼ねた建物があります。

二条殿

とにかく当時は内裏にも二階望楼があったぐらいですからね。

次はちょっと異色のというか、
自分の想像の産物ですが、
屋敷内の「文庫蔵」をいろんな角度から載せてみたいと思います。

なお文庫蔵をつなぐ渡り廊下の窓は楕円形の意匠を添えてみました。

まず、寝殿の高欄越しに見る文庫蔵。

対面所から文庫蔵



その向背・階段越しにみたもう一枚。


寝殿側面から文庫蔵方面

文庫蔵を東方向から見たもの、


文庫蔵真横


そして文庫蔵のアップ

文庫蔵アップ

そして奥向きと文庫蔵のコラボ。

奥向き_文庫蔵

この文庫蔵ですけど、
遺構としては冷泉家の御文庫がありますが
前に書いたとおりお寺の宝蔵を参考にしています。
蔵の立つ位置が屋敷の中心。表と奥向きの要の部分でもありますし。
場合によっては飾り・美観としての小天守をも自分としては、つい、
想定してしまいます。

意匠的に参考にしたのは京都・西本願寺の南隣にある
真宗興正派本山興正寺の宝蔵。
この宝蔵は屋根が宝形屋根ですが、
九条邸では入母屋にしました。
入母屋の方が住宅屋敷に合いそうですからね。

では最後に奥向きから見た蔵群。
最後にしては地味なショットですみません。

奥向き_蔵



後、次回、その弐各部編-③として残り奥向き御殿をメインに掲載したいと思います。

お付き合いありがとうございました。




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