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家を三度建ててわかったこと・・・其ノ二

家を三度建ててわかったこと・・・其ノ二

ということで、今回、建てて頂いてる棟梁(社長)に改めてインタビュー?しました。
若き頃の記者魂?が蘇るようです。

お話を聞くにあたっては、
あらかじめ質問事項をピックアップしておけば良かったのですが、
ぶっつけ本番であらぬ方向に話が飛び、何を聞きたかったのか?
まとまりのない内容になってしまいました。

それでも、棟梁からいろんなことが聞けて楽しかったです。

その棟梁はずっと在来木造軸組の家、
いわゆる和風住宅を手がけてきました。

15歳で大工見習いになり、
その後、努力の甲斐あって独立、
三階建ての自宅兼社屋に多いときは10名を越える若い弟子が起居し一人前の大工として育てました。
(今は歳のせいもあり工務店規模は縮小しています)
地元では名士として信頼され、
その包容力のある風貌と親分肌は自然と人が集まってきました。

つまるところ、
良い家とは、良き人に巡りあうこと、
そして、その人に建ててもらうこと。

そう思いました。

其の一でも書きましたが、
会社案内もホームページも、
営業も、事務員も(強いていえば奥さん)もいないまったくの
個人工務店の場合、

大手ハウスメーカーの三割、坪80万なら50万で建てることが出来ます。
しかも銘木店から選りすぐった建材で建てることができます。
(逆に言うなら坪40万以下等の低価格帯の家は建てません。いい家を建てたいという
棟梁のこだわりがあるからです)。

ハウスメーカーの場合、どうしても個性のない企画型、大量生産、イレギュラーな場合の高コスト、
などがついてまわりますが、
本当の意味での注文住宅は、
どんな家が建てたいのか?
地元工務店の棟梁さんと膝詰めで形にしてゆくものだと思います。

前置きが長々となりましたが、
自分なりに良い家の建て方について、
棟梁から聞いた範囲内でランダムに書いてみます。
(ただし専門用語が多かったので意味不明?な解釈もあり・・・ですが)。

まず何といいっても、
どんな工務店、棟梁に建ててもらうかです。

一つは、やはり知人からの紹介で、
かつその知人もその工務店で建てた経緯がある方。
建てたその後、良かった面、その逆も聞けたら良いですね。

で、冒頭にも書きましたが、
選ぶ工務店の大きな目安は、その地元での信頼性です。

今回のM建築のM社長さんは、
たとえば地元の市会議員の選挙事務長を長年やったりとか、
宮大工の経験もあって氏神様の社や公民館の修築、はたまた便利屋に頼めば
済むことじゃないか? と思われるような簡単なリフォームにも
いやな顔せず引き受ける。

そんなM社長ですから、
顔も広く営業しなくても自然と仕事が入ってくる。

その代わり、地元ですから悪い評判が立つような手抜き住宅は建てられない。
安っぽい家も社長自身のプライドが許さない。
施主の限られた予算のなかで、いかに良い家を建てるか?

それには、M社長の長年築いてきた、建材・資材の独自な仕入れルートが活かされます。

たとえば、木造在来に多く使う通し柱も、普通は太さ12cm巾が多いですが、
社長は同じ値段で15cm巾を入手します。
最近の建売など10cm巾が多いです。
基本、建売・分譲住宅は耐用年数30年設定ですから。

15cm巾通し柱
15cm巾の通し柱

また安い木材は乾燥がしっかりされていない場合が多いそうです。
木材はしっかり乾燥されていないと家の耐久性や腐食、カビ・ダニ・白蟻の発生が早く、
地震にも弱いそうです。

社長曰く「木造住宅の要は、いかにしっかり乾燥した材木を使うかが最も大事なこと、
生・半生材は絶対使わない!」。
でも材木市場は乾燥が不十分なほど安い、時間・手間がかからないからです。

ですから、「安い」からといって、すぐ安価な家に飛びつくのは失敗のもと。
最近の家は表面的なデザインで客を取り込むケースが多いですからね。

また、これはリアルな話ですが、
工務店と建材・木材店との関係も、
支払いが回り手形ではなくキャッシュ、現金払いの建築屋さんの方が
優先的に良材を分けてくれる傾向があるとか。

これら諸々も含めて、
M社長の長年の付き合いと信用が
市価の数割安く入手できる背景があるのです。

余談ですが、お米なども、
農家の方は自分たち家族で食べる分は天日干し、
売る分は機械乾燥が多いと聞きますが、本当でしょうか?

最近の新築木造はほとんど建材に集成材を使っています。
何枚ものスライス状の板材を接着剤で固めたもので
最近はシックハウス対策や接着の技術も進み多用されています。

しかしM社長は使わず無垢材でたてます。
大黒柱・通し柱など見える部分はヒノキ、梁などの構造材は米松を使っています。

21cm巾大黒柱
21cm巾のヒノキの大黒柱

社長曰く、無垢材は、
木として常に呼吸しており、湿気の多い日は水分を吸収し、 乾燥している日は水分を放出して湿度を一定に保とうとする。
いわゆる自然な調湿作用があります。
ですから、木材繊維の間に空気を含んでいて熱伝導率が小さいので、 あたたまると冷えにくく、
室内の温度を一定に保つ良さがあるそうです。
また、化学物質を含まない木本来の無垢の手触り、質感、が心身に心地よいとのこと。
風合いという面でも大きな魅力です。

構造材
梁などの構造材部分、米松を使っています。これも太いです。


構造細部
さらにそのクローズアップ

社長曰く、
家を建てる前、施主の建築場所の周りの川や泉など水周り、地形などを見て、
それらに充分対応できる基礎作りに心がけている。
建てる敷地のなかでも地盤の強弱があり、
それに合わせて、弱いところはパイル・コンクリートを深くまで流し込み、
地盤を安定させます。

その上にベタ基礎を作ります。
M社長の場合はこの基礎も重視していて、
鉄筋の升目も通常150~200cm四方が多いですが、
M社長のところは、より細かい100cm四方の升目・網目で縦筋も二重にするなど
強固な鉄筋にコンクリートを流し込み地震に強い基礎を心がけているそうです。
いかに丈夫な上物を建てても基礎が軟弱では元も子もないですからね。

次に重視しているのは家の水周り、風雨・雨対策です。
屋根でも和瓦を使うそうです。
とくに水返しがついていて瓦と瓦の重なりが深い和瓦は風雨にも強く、
吹き上げる風にも強く.耐久性が高い。メンテナンスは不要です。
それと大事なのは、
屋根葺きの熟練した職人を選ぶこと。
雨漏りの原因になります。
これもM社長の長年の付き合いで、腕の良い職人を手配できます。

後、バルコニーの雨水対策、
外壁等の地目のしっかりしたコーキングも大切。
水道菅などもしっかり施設しないとダメ。
これらもやはり腕のいい熟練工を抱えている工務店でないとダメ。
それだけ棟梁の目利きと信用があるということです。

耐震の金物では、
M社長は通常より長い12cmのビスを使っているとのこと。
建売などは10cmが多いそうです。
筋交いも通常より太いです。
太い筋交い
太い筋交い

外壁塗装では、
一般的には 「下塗り」→「中塗り」→「上塗り」 の3回塗りが基本ですが、
M社長のところでは、下塗りを二回しているそうです。
サイディングとか外壁の場合、ネジとの隙間に雨が入り安いのを防ぐためもあります。

長々と書きましたが、
後いくつか締めくくりとして補足しておきます。

個人工務店であるほど、
経験豊富な有能な設計士さんとタッグを組んでいることも大事です。
もちろんですが、デザイン性だけでなく、
正確で迅速な建築確認申請や図面の精度等の実務経験も重要です。
今回のM社長もそんな設計士の方とやはり付き合いが長く
設計を依頼しました。

大手ハウスメーカーの場合、どうしても短い工期で納期に追われる面が多いですから、
やはり材木も充分乾かないうちに使うケースもあるそうです。

その点、地元工務店の場合(木造在来)、工期は長くなりますが、
その分、丁寧に建てます。
そしてこれは大事なことですが、
裾野の広い建築の世界では、
大工さんや左官、鉄筋、建具、電気屋さん等多くの工程に職人さんが関わります。

自由度の高い地元工務店は職人さんのスケジュール調整もしやすく、
工期に柔軟に対応できます。
いわゆる循環型の工事です。

格天井
頼んでもいないのに格天井を造ってもらいました 笑。

料理の食材と同じで、
必要なときに必要な資材・建材・職人が集まり、
その結果、鮮度の良い家が建つことに繋がると思います。

そして依頼した工務店の棟梁が経験豊富な年配の方がいいと思います。
ただし、熟練さに胡坐をかかず、日々、新しい建築技術や知識を吸収する
柔軟さも併せ持った方がベスト。

そのためには、建ててもらう側も、それなりの予備知識・勉強も大切だと思います。

今回であったM社長は、その併せ持つ方でした。

最後に、
今回は地元、個人工務店の立場から、
「いかに良い家を建てるか」についていろいろ伺いました。

ですから、木造在来工法の良さばかり強調しました。
これはあくまで私個人の感想なので、
受け止め方は人それぞれということでご理解を。

今、建築中の巾21cmのヒノキの無垢材に触れたとき、
なんとも言えない芳香と手触りを感じ、
「やはり無垢の木の家はいいなぁ」としみじみ感じました。


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  • 2015年12月04日 19時02分 
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