3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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平清盛はどんな家に住んでいたのだろう?

平清盛は一体どんな家に住んでいたのだろう?
この素朴な質問は歴史好きな方だったら一度は思ったこともあるかと思います。
一時期は全国のほぼ半分を領国に占め、公卿は十六名、殿上人は三十四名、そのほか諸国の受領は数知れず・・・まさに「平家にあらずんば人にあらず」の権勢を誇った平家一門でした。そんな清盛たちですから「さぞかし豪奢な寝殿に住んでいたんだろうなぁ」と憶測はするのですが、たまに資料を見ても、京の六波羅に平家一門の家々が六千軒もひしめいていた・・・と、そんな漠然としたことしか書かれていません。そんななかで唯一、果敢に清盛の居宅の細部まで研究で明らかにした方がおられます。大田静六氏です。著書の「寝殿造の研究」のなかで清盛の当時住んでいた「泉殿」の指図を提示されております。自分が調べた範囲では唯一の清盛の邸宅図です。「寝殿造の研究」は本当に名著です。つい最近も新訂版が復刻されました。もし興味ある方は本文下のアマゾンの検索バナーで検索してみてください。
寝殿造の研究
ところで六波羅といっても京での位置関係がわからないと思います。そこで平安時代後期の簡単な地図を載せますね。同地図は(財)京都市埋蔵文化財研究所刊「つちの中の京都2」に書中の地図です。参考にさせて頂きました。
平安時代後期
どうです?六波羅を中心とした平安後期の勢力地図がわかると思います。
そのなかで六波羅の詳細な地図ですけど、実際、ほとんどありません。
その中で比較的わかりやすい、草思社刊「京都千二百年 上巻」所載のわかりやすいイラストマップを載せますね。この本もお薦めです。全編イラストで目でみて楽しいです。なお図中で源頼朝の居所が点線で囲まれてますが、これは平家滅亡後の頼朝が京に上洛したときの居所の位置です。平家滅亡後も鎌倉幕府は六波羅を京の拠点としたんですね。
六波羅(平家時代)
この地図のなかで泉殿というのが清盛の邸宅。池殿は清盛の異母弟・頼盛の居宅、小松殿は清盛の嫡男重盛の居宅です。そにほか、通盛や教盛など平家の公達たちの家が並びます。大田氏によれば当時の六波羅は政庁としての六波羅第を中心に、北は鞍馬路より始めて東は重盛の小松殿まで実に二十余町に及び家屋の総数は五千二百余軒に達したといいます。このような平家一門で広大な地を占めるのは平安朝始まって以来なかったことであり、それ以後も幕末までありませんでした。この平家一族の同族意識はとても強固だったんですね。・・・だから滅ぶときも一緒・・・になってしまった。
でもただ一人平家の都落ちに加わらなかった公達がいます。NHKの大河にも出てくる頼盛です。彼は父・忠盛の五男です。彼は平家滅亡後も頼朝に厚遇されています。これには頼朝が頼盛の母・池の禅尼に命を救われた恩顧もあって、また清盛とも兄弟の仲がいまいちだったことも原因してます。二人の年の差は15歳。頼盛は清盛の嫡男・重盛と5歳しか違いませんでした。本来なら頼盛は正妻の子であり嫡男候補であってもおかしくありませんが、清盛の直ぐ下の次男・家盛が若死にしたことも結果的に清盛を後押ししました。ここで唯一、六波羅時代の遺構と伝わる建仁寺勅使門をアップします。この門は重盛邸の門だったと伝わります。確かに邸宅の門らしい風雅な趣がありますね。
平重盛の邸門
肝心の清盛の「泉殿」の方ですが、まずは「寝殿造の研究」から「泉殿」の中心・寝殿図の様子をアップします。
平清盛泉殿邸指図(内部)
ちょっとわかりにくですかね。それでは邸宅全体の指図を載せます。
平清盛泉殿邸指図
いかがですか?これで全部?と思われたかもしれませんね。大田氏も著書のなかで書かれてますが、清盛の邸宅としては意外どころかたいへん小規模だったことがわかります。母屋にしても三間しかない寝殿としては最小の単位・・・平安貴族の道長の京極第や頼通の高陽院とも比べても格段の差があります。
比較参考までに高陽院の略図を掲載しますね。
高陽院
だいぶ違うでしょう。平家全盛の頃なのに何故小規模?となったのでしょう?大田氏が言われるには儀礼や饗宴本位の大寝殿造から実生活本位の小寝殿造に変化したから・・・と述べておられますが、それだけではないかも・・・です。
清盛は福原遷都を目指していて、六波羅は仮の宿、いずれは福原に豪奢な館を・・・と考えていたかもしれません。それでは今日はここまでとします。また指図から間取り起こしの作業に入ります。

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コメント

 

「大田静六」ではなく、「太田静六」ですよ。
  •  
  • URL 
  • 2013年06月14日 20時45分 
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  • [返信]

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