3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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お公家さんの家の玄関を作ってみました。

先回は唐波風の玄関・車寄せ(名古屋城本丸御殿)を作りましたが、今日は、「むくり屋根」のいかにもお公家さんが好きそうな風雅というか、数奇屋風というか、そんな感じの玄関を作ってみました。しかも新築タイプと経年タイプ?の二種類です。

前、記述で「むくり屋根」についてご説明しましたが、文章よりもイラストの方がわかりやすいと思い図をアップしますね。
このイラストは、滋賀県犬上郡多賀町にある工務店「株式会社 マルト」さんのHPから引用させて頂きました。
むくり屋根の図
(むくり屋根のイラスト:株式会社マルトさんから引用)

一番左の屋根が膨らんでいる屋根が「むくり屋根」です。
とてもわかり易いでしょう。

むくり屋根といえば、あの桂離宮が有名ですよね。当時から同離宮のむくり屋根の風雅な美しさは有名で、いろんな貴顕紳士が訪れたといいます。
桂離宮 

このむくり屋根は、瓦で葺かれることもありますが、やはり杮葺が似合ってますね。
同じような葺き方に桧皮葺がありますが、こちらの方は優美ですが格式のある、たとえば御所や寺社の屋根に葺かれることが多いですね。

あまり格式ばらずに、それでいて、数奇屋風の風情がある「むくり屋根」は近世多く作られました。とくに大名であれば、寛ぎの場でもあった下屋敷、公家の屋敷などが「そうでした。
江戸時代も後半になると裕福な商人も競って建てるようになりました。ただ、商人・町家の場合、玄関が「むくり」というよりも本宅の屋根自体が「むくり」だったんですね。しかも、ほとんど屋根は瓦葺でした。瀬戸内の山陽沿いに多かった気がします。確か、頼山陽の実家もそうだった気がします。商家の場合、さすがに玄関までは「むくり」ではありませんでした。身分の差があったんでしょうね。

以前も書きましたけど、杮葺も桧皮葺も要はみんな板葺きなんですけど、その厚みと材料によって区別されてました。数センチもあるホントに厚い板は「ただの板葺」。厚いですから反りとかの曲線は無理で屋根は切妻がほとんどでした。平安の昔も五位以下の下級貴族や地下人は板葺でした。

杮葺にもその薄さによって幾つかに分かれます。

まず、最も厚い板「とち葺」を用いた場合は板厚は1~3センチメートル。
別名、大和葺ともいわれ、法隆寺金堂の裳階などにみられる厚い木片を互い違いに重ねた板屋根です。よく塀の板屋根にも使われますね。

次に、木賊葺(とくさぶき)ですけど、古い時代はこの葺き方が主流で、板の厚さは4~7ミリメートルほどありました。
3ミリ以下がいわゆる「杮葺」です。これだけ薄いと反りやむくりを伴った様々な屋根に対応できます。
平安時代には道具の進化もあり、より薄い板を用いる杮葺も貴族層や寺社で使われるようになりました。

材料は「さわら」の木が主として使われたようです。

御所や寺社、高級貴族で使用された桧皮葺は、杮葺よりも高価で一般ではあまり使用されませんでした。
耐久性も杮葺が30~40年ほどなのに桧皮葺は50年以上持ちました。

ちなみに桧皮葺とは、樹齢70年以上のヒノキの立ち木から剥いた皮をなめして檜の皮とし、幾枚も重ねて葺く工法で時間と手間のかかる葺き方です。時代とともに瓦よりも最も格式のある葺き方として用いられました。それだけに日本建築独自の美しさがありますよね。外人からみれば、「何で木の皮が高級?」と思うでしょうけど^-^。

さて、今回は「むくり屋根」の玄関を作るにあたって、例によって冷泉家の住宅・玄関を参考にさせて頂きました。というか、同住宅の修理報告書に載っている立面図に基づいて製作したので模擬冷泉家の玄関かも?です。ただ、同立面図には正面図はあっても側面・桁行方向が載っていなかったので、そこは想像で作りました。また、鬼瓦も冷泉家の家紋かな?、恐れ多いということで消去させて頂きました。というか、清閑寺家の屋敷に転用したいからです^-^。

その冷泉家の玄関の写真です。
冷泉家の玄関
(冷泉家の玄関)

まさかブログにアップするとは思ってなかったのであまりいいアングルでなくてすみません・・・

これからアップする3Dの玄関と較べてみてください。

作ってみて、やはり「むくり屋根」は入母屋の軒隅の少しだけある反りとの兼ね合いが難しかったですね。写真の通りには、なかなかいきませんでした。

それでは、まず「新築タイプ」の正面から、

新築のむくり屋根玄関(正面+こけら葺)

(むくり屋根玄関・新築タイプ)

こんな感じです。むくり・・・出てますかね?
正面奥の式台及び座敷は、これも恐れ多いことですが、冷泉家の式台を貼り付けさせて頂きました。

そして、斜めから、
新築のむくり屋根玄関(斜め+こけら葺)
(むくり屋根玄関・新築タイプ、斜めから)

同じく斜めからですけど、もう一枚斜め上から。どちらかと言うと屋根を強調してみました。色合いが新鮮?なので、ボロが出そうです。というか出てます・・・。
新築のむくり屋根玄関(斜め+こけら葺) 
(むくり屋根玄関・新築タイプ、斜め上から)

なんのコメントもありません。見ていただくだけで幸いです・・・。
では今度は、ちょっと(20年ほど?)経年変化して古色を帯びた「経年タイプ」をどうぞ、まず正面から、
20年後のむくり屋根玄関(側面+こけら葺)
(むくり屋根玄関・経年タイプ、正面)

屋根の杮葺の色が変わっているでしょう。一応、経年変化した姿です。

次に、斜めから、
20年後のむくり屋根玄関(斜め+こけら葺)
(ちょっと古色を帯びた玄関、斜めから)
柱や梁の一部も古色にしました。新築との違い出てますかね?
変わらないのは、冷泉家の式台だけです^-^。

さらに、斜め上から経年変化した屋根を見てみます。
20年後のむくり屋根玄関(斜め上+こけら葺)
(斜め上から見た経年タイプ)

以上、玄関のむくり編でした。
次からは清閑寺家の屋敷・住宅の着工に入ろうと思ってます。

あの、せっかくですからアンケートを載せました。新築、経年タイプ、どちらの玄関が良かったでしょうか?気に入った方に投票して頂けるとうれしいです。余興だと思ってください^-^。

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