3D京都

いにしえの京都を3DCGで再現します。史話、短歌も詠みます。

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お公家さんの文庫蔵を作ってみました。

今回、とてもシンプルで飾りのない、それでいてすっきりとした清浄さが伝わるお公家さんの文庫蔵を作ってみました。

例によって清閑寺家の邸宅製作のパーツの一つとして作るものですが、
そのベースとしたのは、恐れ多いことに、あの冷泉家の文庫蔵です。同家の屋敷修理報告書に文庫蔵の寸法、立面図等記載されていたので参考にさせて頂きました。

ですから外形的にはなかり似ていると思います。ただ扉や窓など詳しい図柄というか写真が手元にないので、自分の想像を加えた部分もあります。扉など、これも恐れ多い多いことに京都御所のお蔵の扉を参考にさせて頂きました。意外に表現しにくい白い漆喰の質感も、これまた御所の漆喰を拝領させて頂きました。おかげで満足できる漆喰壁を表現することができました。
冷泉家文庫蔵1
(冷泉家文庫蔵)

という訳で、かぎりなく冷泉家の文庫蔵に近いけど、そうでもない・・・という蔵になってしまいました。冷泉家の方には申し訳ありません。

もう一枚、
冷泉家文庫蔵2 


でも、ありがたいです。冷泉家の公家屋敷が唯一残ったことは、江戸期の同公家屋敷がどんな様相だったのか? それを知る唯一のお家であり、しみじみ良かったと思います。

今年から始まったNHKの「八重の桜」に出てくる同志社大学の創立者・新島襄のことですが、宮家の伏見宮や公家の二条家や徳大家、藤谷家などの屋敷が同志社の敷地に飲み込まれ消えていったなかでよく残ったと思います。同志社さんよ、もう少し公家屋敷の遺構を残してくれたった良かったじゃないか! とも思いますけど詮無いことですね。ただ、現在は多分取り壊されていると思いますが、同志社の寮として使われた建物など、一部公家屋敷遺構が残ったとも聞いています。そうそう、今も同志社に堂々とかまえる門は徳大寺家の門でしたね。同志社さんありがとう^-^。

さて、その文庫蔵ですが、今回は冷泉家から刊行されている「冷泉家・蔵番ものがたり」から文章など一部引用させて頂いております。

冷泉家といえば、藤原家の嫡流・道長の藤原北家を始祖とし、遠祖には、あの古今和歌集を編纂した藤原俊成、そして大歌人として知られる藤原定家が知られます。そして定家の56年にわたる日記・明月記はあまりにも有名で国宝にもなっていますね。

藤原定家
(藤原定家)


その明月記を800年にもわたり大事に守ったきたのが冷泉家の文庫蔵です。
しかも定家自筆本です。現在は時雨亭文庫の一つとして財団化され、保護されています。
同蔵には明月記以外にも国宝5件、重要文化財47件、点数にすると1000件をこえる典籍になるそうです。
明月記
(明月記)

蔵といえば、とくに明治以後の近代、その家の富を象徴する建物として、とても多様な発展をしました。ある意味、日本建築で一番、変化に富み多彩な表情をしているのが「お蔵文化」だとも思いますが、

その多彩な蔵のなかで、冷泉家の文庫蔵はとてもシンプルで余分な修飾がありません。あの天明の大火にも焼けず残ってきた同蔵は、日本の蔵の原点の一つと言ってもいいでしょう。

天明8年1月30日(1788年3月7日)に京都で発生した火災が天明の大火といわれ、出火場所の名をとって団栗焼け(どんぐりやけ)ともいわれますが、江戸時代を通じ京都での最大の火災でした。

御所をはじめ、二条城・京都所司代などの要所を軒並み焼失したほか、当時の京都市街の8割以上が灰燼に帰にきしたといいます。

このとき、冷泉家の屋敷も焼けました。ただお蔵だけは奇跡的に焼け残りました。もちろん、類焼時はお蔵がもえないよう木組みの屋根を落とし、土で囲うなど養生したと思いますけど、当時の冷泉家の人たちは必死な思いで守ってたでしょうね。

明月記には、当時、かに星雲の超新星爆発の様子を記載するなど、世界のどこの文献にも載っていない、しかも八百年の重みは大きいです。日本の文献資料の多さは世界でも有数だと思いますが、こうした冷泉家はじめ公家さんたちの後世に残そうという意識が強かったからだと思います。定家も古今和歌集を16度も写本したといいます。

さて、そのお蔵や文庫を含む屋敷の平成7年から始まった戦後の大修理では、あしかけ7年かかり、工事費用総額は何と8億8千万円。そのうち明月記54巻の修復だけでも2億2千万円かかったそうです。その修復費用には多くの方からの寄付もありその額は1億3500万にもなったそうです。多くの善意の方にささえられ、今日の冷泉家があるわけですね。

冷泉家では、文庫蔵のことを「神殿」と呼んでいるそうです。
それだけ同家にとっては神聖な場所であり、現在も平安時代の生きた証を守っているのですね。

では、若輩の管理人が作った文庫蔵の3Dです。あくまで某公家の蔵としておきます^-^。
冷泉家文庫蔵(3D)1
(側面から見たお公家さんの文庫蔵)
基本的に3D作品(自分の場合)には影はつけないのですが、お蔵の場合は影があったほうが陰影ははっきりしていいですね。
斜めから見た冷泉家文庫蔵
(斜めから見たお公家さんの文庫蔵)
そして、
正面から見た冷泉家文庫蔵
(正面から見たお公家さんの文庫蔵)

冒頭申しましたように、扉は京都御所仕様です^-^。


最後に冷泉家関係の書籍を紹介します。あくまで一部です。

・「冷泉家の歴史」朝日新聞社刊

・「冷泉家・時の絵巻」出版社: 書肆フローラ

・「冷泉家・蔵番者ものがたり」NHKブックス

・「冷泉家の至宝展」NHKプロモーション 

・ブログの紹介

後光明天皇ブログを書かれている、ひなたむら、さんの記事に後光明天皇の侍講の一人、冷泉為景に関す ることが載っている本の紹介がされています。『近世初期文学と出版文化』近世文学研究叢書8)市古夏生著 平成10年6月7日、若草書房。
 
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